高麗人参と人参はどう違うのか

野菜の人参はセリ科の1、2年草、高麗人参はウコギ科の多年草の植物で、この2つはまったく別種の植物です。

高麗人参は紀元前からアジアで利用され、長い歴史を持っています。
こちらは高麗人参の歴史のページに詳細がありますので、ご参照ください。

対してセリ科の人参は、原産地はアフガニスタンといわれ、その後ヨーロッパと中国に分かれ、東洋種と西洋種が生まれました。

江戸時代初期の頃、中国から東洋種が日本に渡来し、全国で栽培が始まりました。
根の形が当時すでに知られていた高麗人参に似ていたため、「人参」と呼ばれるようになったと言われています。

現在主流の西洋種の人参は、江戸時代後期に日本に渡来してきました。
明治時代以降は食文化の変化もあって、更に多くの西洋種が日本に渡来し、これにより日本では西洋種が一般的となります。

また、高麗人参と人参は栄養価の面から考えても、大きな違いがあります。
今では主要野菜となった人参は、ベータカロチンが高く、ビタミン、カリウム、食物繊維も豊富で、栄養価の高い野菜です。

対して高麗人参は各種ビタミン、アミノ酸、ミネラルだけでなく、薬用として特徴的な成分である、サポニンという成分を含んでいます。
このサポニンが、美容や健康に効く効能を持っています。

さらに高麗人参と人参は味にも違いがあります。
野菜の人参は、好き嫌いはありますが、様々な味付けで多くの料理に使われている大活躍の野菜です。
しかし、高麗人参は漢方独特のにおいと苦みがあります。
そのままでは苦手という人も多く、味やにおいを気にしない、サプリメントなどの加工品で摂取する人もいます。

そして決定的なのは見た目です。
高麗人参は根が分かれていて、胴から手足が生えたまるで人間のような姿をしていることが特徴です。
「人参」と名がついた理由も、その見た目からと言われています。

そもそも高麗人参と人参が同じ呼称なのは日本だけで、ヨーロッパや中国、韓国では、高麗人参は薬用のものとされ、野菜の人参とは別のものと考えられています。

日本では名前が似ているため勘違いされがちですが、上記のことから、「野菜の人参」「薬用の高麗人参」とまったくの別物であるということがわかります。