ジプシー農法

高麗人参の栽培方法のひとつに、ジプシー農法というものがあります。

これは英語のgypsy=放浪者に由来して、転々と移動しながら、高麗人参を栽培することを指しています。

高麗人参を育てた土地では、その後、15~20年は何も作物を育てることはできません。
高麗人参が土の栄養をすべて吸い上げてしまうため、次の作物を育てるだけの地力が無くなってしまうのです。
また、栽培では日よけ対策がされるので、数年間日陰になっていた土地には病原菌が発生しやすくなります。

そのため、高麗人参の栽培を続けるには、新しい土地を探し求め、その土地を開墾し、栽培が終われば、また次の土地を探す。
そうして栽培できる土地を、あちこち渡り歩いて栽培することを、ジプシー農法といいます。

日本でも江戸時代中頃から高麗人参の栽培が始まりましたが、その後庶民化して栽培が広がってから、連作障害が多発したと伝えられています。
肥料を使用しすぎて土地そのものに問題が発生したことから、日本でも、一時期はジプシー農法を用いて栽培を行った時期があります。
高麗人参を栽培できるだけの肥沃な土地に、移動しながら育てられることは、効率的だと先人達は考えて、ジプシー農法を利用していたのだろうと考えられています。

しかし、高麗人参の厳しい栽培条件に適した土地を、効率的に見つけていかなければ、継続的に栽培をすることができません。
この点がジプシー農法の大きな弱点といえるでしょう。